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女性の写メ日記
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ここ最近、立て続けに親族を見送りました。
悲しむ息子に、いつも可愛がってくれている叔父から本のプレゼントが。
蛍が舞う可愛らしい布が丁寧に貼られた表紙を開くと、そこには親族皆揃った懐かしい集合写真。
中表紙には「納棺夫日記 青木親門」と印字されていました。
私が横で物欲しそうに覗き込んでいると、本を一切読まない息子は当然のようにそれをポイと私に渡し、昼寝を始めてしまいました。
2歳を過ぎる頃にはすでに本の虫であった私は、我が子も当然そうであろうと信じて疑わず、幼い息子にせっせと本を買い与えてはひたすら読み聞かせておりました。
その世界を共有出来ないと分かった時には愕然とし、自分の価値観が足元から崩れるような衝撃を受けましたが、息子からは私の知り得なかった世界を沢山教えてもらうことが出来、今ではそのことに感謝しかありません。
それでも、幼少期に触れるお伽話はとても素敵なものだと思っていて、時折息子がふと「ママが読んでくれたヘビのお話は面白かったな」と呟くと、心にふわっと光が灯るような救われた気持ちになります。
話はだいぶ逸れましたが、著者の青木新門さんという方は、詩人であり小説家であり葬儀屋の職員であるという、異色の経歴を持ちます。
彼の文章には、死に絶えず接しているが故の達観した哲学と、心に響く詩心が垣間見えます。
彼が描く死の現場は時に凄惨ではありますが、そこに蠢く蛆虫さえも強烈な生の光を放ち、命が如何に尊く美しいものであるかを死との対比により際立たせています。
作品中に「みぞれの季節」という随筆がありますが、そこに宮沢賢治の「永訣の朝」が取り上げられています。
学校の教科書にも掲載され誰もが一度は触れたことのある有名な詩ですが、大切な者の死を度々経験した今になって改めて読むと、死にゆく妹のために天から舞い降りたみぞれを碗に受け、それを祈りへと昇華させていく清らかな美しさが、深々と心に沁み入るようです。
青木さんはこの詩について、「熱心な仏教者であり詩人であった賢治の視点は、限り無く死の近くまで移動し、透明なみぞれを透して、慈悲の光に満ちた美しい作品を生んだ。賢治の眼には、みぞれも死も、透明に美しく映っていた。」と記しています。
大人になると日々の煩雑さに追われ、ビジネス書やさらっと読めるミステリー小説等を手に取りがちですが、こうして久々に文学としての詩に触れると、情感や信念、景色や空気さえも自由自在に映像化し心に直接語りかけてくる詩は、やはり素晴らしいものだなと改めて感じ入るのです。